109シネマズプレミアム新宿|実体験レビューと戦略分析

「109シネマズプレミアム新宿」は、通常の映画館とは一線を画すラグジュアリー体験ができる特別なシネマです。
本記事では、実際に訪れた体験をレビューしつつ、なぜ高価格帯でも支持されるのかを戦略面からも解説します。
【実体験レビュー】109シネマズプレミアム新宿を訪問したきっかけ
久しぶりに映画館で映画を観ようと思い、話題作『鬼滅の刃』を鑑賞するために109シネマズプレミアム新宿を訪れました。
映画館での鑑賞はかなり久しぶりだったため、「上映中にスマートフォンを触れないのは落ち着かないのではないか」「隣の席との距離が近すぎると集中できないのではないか」といった不安がありました。
最近はサブスクリプション型の動画配信サービスが普及し、自宅で好きなタイミングで映画を楽しめる環境が整っているため、わざわざ外で映画を観ることに対して以前ほど魅力を感じなくなっていたのも事実です。
しかし、実際に足を運んでみると、そうした不安はすぐに解消されました。
座席は左右だけでなく前後にもゆとりがあり、まるで個室のように自分の空間を確保できます。
照明や音響も心地よく、上映中は外界のことを忘れて作品に没入することができました。
まるで上質なプライベートシアターにいるかのような感覚で、鑑賞体験の価値そのものが大きく変わったと感じます。
映画を観るという行為が、ただの娯楽ではなく「特別な時間」として記憶に残る体験になりました。
109シネマズプレミアム新宿のアクセスと館内の様子
JR新宿駅を利用する場合は、東改札が一番近い出口となります。

東改札を出たら続いてB13出口から地上に出ます。

なお、筆者は利用しませんでしたが、西武新宿駅の場合は正面口から出て北上します。

下の写真は東急歌舞伎町タワーの外観です。109シネマズプレミアム新宿は東急歌舞伎町タワーの9・10階にあります。赤枠で囲ったエスカレーターを上っていきます。

写真は東急歌舞伎町タワーの入り口に到着しました。

筆者が訪れた日は、東急歌舞伎町タワー2階でステージイベントが開催されており、演奏や歌が披露されていました。

時間に余裕があったので、エレベーターではなく、エスカレーターで9階を目指します。

上映まで時間があるので、9階にあるグッズショップ「POST CREDIT」に行くことにしました。






グッズショップを出た後はお手洗いへ。清潔感があって広々としており、アメニティも充実していました。




上映前の時間つぶし
入場可能時間までは少し余裕があったため、3階のゲームセンター「namco TOKYO(ナムコ トーキョー)」へ立ち寄りました。
壁に沿ったL字型ソファもあり、座って一息つけるスペースが用意されています。こうした「ちょっとした滞在体験」も、新宿ならではの魅力といえるでしょう。


ラウンジ体験
上映開始1時間前となりました。いよいよ入場です。QRコードを読み込ませ廊下を進みます。


上映前には、専用ラウンジを利用できます。
特にプレミアムラウンジは上映前のみの利用で、アルコールを含むウェルカムドリンク「ウェルカムコンセッション」が提供される点が大きな特徴です。


通常ラウンジは上映後もソファで休憩できますが、ウェルカムコンセッションの利用は不可です。この点は事前に知っておくと安心です。
ラウンジの詳細は以下の記事でまとめています。

ラウンジに入ってすぐ(上映の1時間前)は、まだ前の映画が上映中です。映画終了後、スタッフによる清掃が行われるので、実際にシアターに入れるのは上映開始の30分前頃からでした。

シアターに入ると上映前の告知が流れていました。

109シネマズプレミアム新宿の映画が見やすい座席は以下で詳細に解説していますので、気になる方はご覧ください。

プレミアムラウンジ(OVERTURE)へ
映画鑑賞後は10階のプレミアムラウンジ(OVERTURE)へ行きました。
クラスS席限定のラウンジとなっており、映画の余韻に浸るのに最高です。


ラウンジでの体験については、以下の記事で詳細にレビューしています。

なぜ高価格帯映画館が成立するのか
通常の映画館料金が1,800円前後であるのに対し、109シネマズプレミアム新宿は約4倍近い価格帯です。
それでも集客ができている背景には、単なる映画鑑賞を超えた「ラグジュアリー体験の提供」があります。
項目 | CLASS A | CLASS S |
---|---|---|
通常料金(一般) | 4,500円 | 6,500円 |
会員料金(シネマポイント) | 4,000円 | 6,000円 |
戦略的な背景
- 利益率の向上: 高価格でも利用者が一定数集まれば、原価率が低い映画館では利益率が大幅に上がる。
- ブランド価値の向上: 「選ばれた人の体験」という特別感がリピーターを生む。
- 市場での差別化: 格安競争に陥らず、高付加価値市場を開拓。
- 新市場への進出: シネマ体験を「デート・接待・観光」の一部として取り込む。
体験価値にお金を払う顧客層
顧客は映画を観に行くのではなく、「特別な体験」にお金を払っています。
「普通の映画館は嫌だけど、特別な時間を過ごしたい」という需要に応えた結果、高価格でも受け入れられているのです。
コラム:もし他業界で「4倍戦略」を展開したら?
この戦略を他のサービスに応用した場合、以下のような形が考えられます。
- カフェ: 1,000円ランチを4,000円に。完全予約制・専属スタッフ対応。
- フィットネスジム: 月8,000円を3万円超に。会員制・スパ付き。
- カラオケ: 1時間1,000円を4,000円に。高級ルーム+プロ機材。
- コワーキング: 月2万円を10万円超に。秘書サービス+人脈形成。
共通するのは「モノやサービス」ではなく体験そのものを売る点です。
109シネマズプレミアム新宿はその先駆け的な存在であり、映画館業界における新たなビジネスモデルと言えるでしょう。
まとめ
109シネマズプレミアム新宿は、単なる映画館ではなく「体験型エンターテインメント施設」として位置づけられます。
映画を観るだけでなく、非日常のひとときを楽しみたい方には強くおすすめできる場所です。
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